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「国債系オペにおける国債決済未了時の措置について」の一部改正について

2002年 6月 6日
日本銀行金融市場局

 日本銀行は、平成14年6月10日より国債の発行および払込をRTGS化する旨決定し、公表(注)したところですが、これに伴い、「国債系オペにおける国債決済未了時の措置について」(2001年5月29日公表)を一部改正し、平成14年6月10日より実施することとしました。

 一部改正後の「国債系オペにおける国債決済未了時の措置について」は、別紙のとおりです。

本件に関する問い合わせ先

日本銀行金融市場局

福地 TEL:03−3277−1284

以上


(別紙)

国債系オペにおける国債決済未了時の措置について

1.対象となる国債系オペ

  1. (a)国債借入(レポ)オペ
  2. (b)国債買入オペ
  3. (c)短期国債買入オペ
  4. (d)短期国債買現先オペ
  5. (e)短期国債売現先オペ
  • (注)上記のオペで、オペの参加者(以下「オペ対象先」といいます。)から日本銀行に対する国債の引渡しが問題となり得るケースは、(a)~(d)のスタート取引と、(e)のエンド取引です。
    このうち、(a)~(c)は、現在、「一般処理(午後3時)」で決済されており、(d)、(e)は即時グロス決済(以下「RTGS」といいます。)で決済されています。

2.国債系オペにおける国債決済未了時の措置の具体的内容

(1)決済締切時刻までに国債を日本銀行に引渡すことができなかった場合1

  1. (a)「一般処理(午後3時)」で決済することとしているオペ
    一般処理(午後3時)の際に、オペ対象先が、保有する国債残高が不足していることを原因として、国債の全部または一部を日本銀行に引渡すことができなかった場合には、当該先が所要の国債調達の確実な目途を日本銀行金融ネットワークシステム国債系のオンライン入力締切時刻の1時間前の時刻までに付けるとともに、遅滞なく所要の事務を行うことを条件に、その日本銀行への引渡しを一般処理(午後3時)後に行うことを認めます。
  1. 日本銀行への国債の引渡しは、各国債系オペの決済単位毎に行います。国債借入(レポ)オペ、国債買入オペおよび短期国債買入オペの決済単位は「銘柄・レート別」に、短期国債買現先オペおよび短期国債売現先オペの決済単位は「銘柄別」になっています。
  1. (b)RTGSで決済することとしているオペ
    決済締切時刻(日本銀行金融ネットワークシステム国債系のオンライン入力締切時刻の1時間前の時刻)までに、オペ対象先が、国債の全部または一部を日本銀行に引渡すことができなかった場合には、当該先が所要の国債調達の確実な目途を当該時刻までに付けているとともに、遅滞なく所要の事務を行うことを条件に、その日本銀行への引渡しを決済締切時刻後に行うことを認めます。

(2)日本銀行金融ネットワークシステム国債系のオンライン入力締切時刻までに国債を日本銀行に引渡すことができなかった場合

 最終的に、日本銀行金融ネットワークシステム国債系のオンライン入力締切時刻までに、オペ対象先が、国債の全部または一部を日本銀行に引渡すことができなかった場合には、オペの決済額を減額します(減額分の決済の翌営業日以後への延期は行いません)。

(3)オペ対象先に対する措置

 オペ対象先が、上記(1)または(2)を発生させた場合には、日本銀行は、下記(a)および(b)により点数をカウントし、その合計値に応じて、その先に対して(c)の措置を講じます。

  1. (a)点数のカウント方法
    1. イ.(1)を発生させたが、(2)は発生させなかった場合
      1回当り0.5点が発生します。
    2. ロ.(1)および(2)の双方を発生させた場合
      1回当り1.0点が発生します。
    なお、点数のカウントは、オペ手段別に行ないます。
  2. (b)点数の存続期間
    発生した日から起算して3ヶ月とします。
  3. (c)点数の合計値に応じた措置の内容
    1. イ.点数の合計値が1.5に達した場合
      そのオペについて、点数の合計値が1.5に達した日から起算して1ヶ月間オファーを停止します。
    2. ロ.点数の合計値が2.5に達した場合
      そのオペについて、点数の合計値が2.5に達した日から起算して1ヶ月間オファーを停止します。
    3. ハ.点数の合計値が3.5に達した場合
      そのオペについて、対象先としての資格を抹消します。

3.国債系オペにおける国債決済未了時の措置の実施時期等

 国債系オペにおける国債決済未了時の措置は、平成13年5月30日より、全ての国債系オペにかかる決済に適用します。

 ただし、国債系オペにおける国債残高不足等の発生が、オペ対象先の不公正な取引意図、信用力の低下その他これらに準ずべき事由によるものと日本銀行が判断した場合には、上記とは異なる措置を講ずることがあり得ます。

 日本銀行では、平成13年4月24日に、「国債決済のRTGS化に関する追加措置等の実施スケジュールについて」を公表したほか、市場関係者の間でも、一層の決済円滑化のための努力が続けられております。日本銀行としては、今後、こうした取り組みの進展に応じて、国債系オペにおける国債決済未了時の措置を見直していく方針であることを、最後に申し添えます。

以上