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最近の外国為替市場の構造変化

2014年7月28日
金融市場局 王悠介、高田良博、菅山靖史

要旨

最近の外国為替市場では、市場参加者の構成や取引手法が変化しており、その影響は、各国市場の取引高やレート形成のプロセスにも及んでいる。まず、ヘッジファンドのプレゼンスの高まりから、その拠点が多いロンドン、ニューヨーク市場で取引高の増加が顕著である。また、電子取引の利用拡大とともに、大手金融機関への取引集中と、ディーラー間市場のシェア低下も進行している。東京市場は、ヘッジファンドの取引シェアが低く、世界的にドル/円の取引高が増加するもとでも、東京市場の取引高の伸びは、ロンドン市場やニューヨーク市場を下回っている。外国為替市場の動向を把握する上では、これらの市場構造の変化が市場機能などに及ぼす影響を把握していくことが、一段と重要になっている。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

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