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2015年度の銀行・信用金庫決算

2016年7月15日
日本銀行金融機構局

要旨

2015年度の銀行・信用金庫決算の特徴は、次の3点である。

第一に、当期純利益は、大手行、地域銀行、信用金庫のいずれの業態とも、高水準を維持した。内訳をみると、資金利益や非資金利益が減少する一方、有価証券の含み益の実現(内外債券、ETF、株式投信、政策保有株式の売却等)や制度要因(預金保険料率の引き下げ等)が収益の押し上げに寄与した。

第二に、基礎的収益力を示すコア業務純益は、いずれの業態とも減益となった。こうした背景には、(1)国内貸出利鞘の縮小、(2)投資信託など金融商品販売手数料の減少、(3)外貨調達コストの上昇等を受けた、大手行を中心とした国際業務部門の減益等が挙げられる。

第三に、金融機関の財務の健全性は維持されている。信用コストは、大手行では海外資源関連を中心に幾分増加したが、なお低水準となったほか、地域銀行では引き続き減少した。また、自己資本は、内部留保の蓄積から、大手行を中心に増加した。

日本銀行から

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照会先

金融機構局金融第1課、金融第2課

E-mail:post.fsbe2@boj.or.jp