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国際決済銀行(BIS)市場委員会報告書「中央銀行担保の枠組みと実務」の公表について

2013年3月25日
日本銀行

国際決済銀行(BIS)「市場委員会(Markets Committee)」は、3月25日(現地時間)、「中央銀行担保の枠組みと実務」と題する報告書を公表しました(原文<国際決済銀行ウェブサイトにリンク>)。

BIS市場委員会は、1962年に設立され、現在21*の中央銀行において金融調節や市場モニタリングなどを担当する幹部により構成されています。主としてBIS本部(バーゼル)でほぼ2カ月毎に開催される会合では、金融市場の最近の動向や将来の見通し、様々な出来事が市場機能に与える影響や金融調節について実践的観点から意見交換を行っています。現在の議長は、日本銀行の中曽宏副総裁です。

  • オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、ユーロシステム(欧州中央銀行およびベルギー、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン)、香港、インド、日本、韓国、メキシコ、シンガポール、スウェーデン、スイス、英国、米国の各国・地域。

標題の報告書は、市場委員会が設置し、日本銀行を含む16のメンバー中央銀行が参加した金融調節業務の実務家による作業部会(議長:Guy Debelleオーストラリア準備銀行理事)が執筆しました。

本報告書では、今次金融危機への対応として、多くの中央銀行が金融調節業務等の一環で受け入れる担保に関して各種の見直しを実施したことを踏まえ、中央銀行間での担保政策の枠組みや実務の比較を行うとともに、2007年以降の具体的な変化の内容について纏めています。

BIS市場委員会では、2013年3月に行われたBIS総裁会議の承認を経て、本報告書を公表し、市場関係者や一般の方々と情報を共有することとしました。中曽議長が序文に記している通り、本報告書は、様々な国における金融調節業務に関心を持つ多くの関係者にとって参照材料を提供するものと言えます。また、広く金融システムの文脈で担保利用に関して関心が高まっている中、事実関係を整理することによって広範な議論に貢献するものと考えられます。