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国債市場の流動性向上に向けた制度導入の検討

2004年 2月26日
日本銀行

 本日の政策委員会・金融政策決定会合では、国債市場の流動性向上や円滑な市場機能の維持の観点から、日本銀行が保有する国債を市場に対し供給し得る制度(いわゆる「品貸し」)の導入の是非について議論が行われた。

 国債市場においては、時として特定銘柄の調達困難化、ないしその懸念によって市場流動性が低下し、円滑な市場価格の形成が損なわれることがある。そのような場合でも、市場参加者による対応努力が基本となることは言うまでもなく、市場全体への悪影響を回避するための様々な工夫が行われている。ただ同時に、多くの海外主要国では、市場機能を補完するものとして、公的当局による国債供給制度が用意されている。

 決定会合では、わが国においても、日本銀行が一時的かつ補完的な供給という趣旨を明確にした上で本制度を導入することによって、国債市場の流動性向上や円滑な市場機能の維持に貢献し得る余地があるのではないかとの考え方が表明された。

 このような議論を受けて、議長は本制度の導入に関する実務的な検討を行い、準備が整い次第、その結果を決定会合に報告するよう執行部に指示した。

以上